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  • 【長井先生コラム】「賢い子に育てる5つの方法、その4」 子供に自分の意見を言わせ創造力を育む
  • 【長井先生コラム】「賢い子に育てる5つの方法、その4」 子供に自分の意見を言わせ創造力を育む

    2024.06.01

    Dr.長井の子育て&家庭教育マニュアル

     

     30年前のバブルの頃、日本の経済は世界のトップレベルで、子供の学力も世界トップレベルでした。最近は、経済は低迷、子供の学力もいわゆる「ゆとり教育」のためどんどん低下、特にアメリカでは、日本の留学生は学力だけでなく授業中の発言もなく3Sと揶揄されています。3Sとは英語の頭文字をとったものなのですが、何かわかりますか?

     

     Silence・Smile・Sleepの3つです。授業中は静か、質問してもニヤっとするだけ、そのうち寝てしまう。なんと情けない。これではいけないと文科省は数年前、各学校にアクティブ・ラーニングを授業に取り入れなさいという通達を出しました。すなわち、生徒に授業中に積極的に発言をさせ、時には生徒同士、グループ討論をやらせるということなのです。しかし、先生がいくら音頭をとっても生徒は誰も発言せず、しらけるばかりです。それでも文科省は諦めず、高校入試や大学入試に面接を導入して、きちんと自分の意見を言えるように指導するよう促しました。

     

     小学生は授業中に「はい、はい!」と積極的に手を挙げて発言します。しかし、思春期頃になるとだんだんと無口になり、高校生になるとほぼ授業中には発言しなくなります。先生が「わからない人は?」と言っても無表情で感情を顔に出しません。

     

     文科省が共通試験の目的として公表した文章には、自己表現力・想像力を試すと書いてあります。今後もこの2つは入学試験で必要とされるでしょう。いくら学力があっても自己表現力や想像力のない子供は排除される傾向にあります。もう「〇〇はなんですか?」という問題は終焉し、「〇〇をどう思いますか?」という問題に変わってきているのです。

     

    □プロフィール
    大学卒業後、数々の職業を経て広島大学医学部に再入学、予備校衛星講師として東京出講、参考書執筆。一方で精神科病院を経て、現在、医療法人ハンス理事長。元岡山大学医学部臨床教授。医療と並行して学習塾長井ゼミハンスを経営するなど医療と教育のエキスパート。テレビ出演や講演などで幅広く活躍。
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