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  • 【長井先生コラム】「大切な前頭前野。小学生からスマホを持たせる危険性!」
  • 【長井先生コラム】「大切な前頭前野。小学生からスマホを持たせる危険性!」

    2024.10.23

    Dr.長井の子育て&家庭教育マニュアル

     

     「前頭前野」は人間の脳の中で最も重要な部位です。場所は「おでこ」のあたり、人類が最も発達していて、思考や想像力の最高中枢であり、感情のコントロールや行動の抑制など高度な精神活動を行う、人間らしさを表す脳の部位なのです。

     

     最近の研究で、例えば、辞書で言葉の意味を調べている時や手紙を直筆で書いている時には前頭前野が活発に活動しているのに、スマホで言葉の意味を調べたりスマホでメールを打っている時には前頭前野はほとんど活動してないことがわかりました。

     

     漢字を思い出したり、文字をきれいに書こうとすると、いくつもの複雑な作業を同時進行で実行しなければならず、前頭前野はフル活動しています。ところがスマホを使った場合、仮名をいくつか入力するだけでスマホは漢字を予想してくれ、文字も統一され美しい、さらに文章がおかしければチェックまでしてくれます。ほとんど考える必要はありません。前頭前野は働く必要はないのです。

     

     ほとんど運動もせず身体を動かさず怠けていると、筋力はどんどん低下してしまうのと同様、脳の前頭前野も使わなければ、その機能である思考力や想像力そして感情のコントロール機能は低下してしまいます。

     

     小学生はまだ前頭前野が未発達です。小学生がスマホを長時間使用していると、スマホからの膨大な情報が脳に流入、前頭前野が働くことなく、脳疲労が生じます。次から次へと情報は入ってくるのに、これらが整理されず、脳はゴミ屋敷のようになってしまいます。小学生の間は、前頭前野を使って、情報の一つひとつを整理することで脳は正常な発達をするのです。

     

    プロフィール
    大学卒業後、数々の職業を経て広島大学医学部に再入学、予備校衛星講師として東京出講、参考書執筆。一方で精神科病院を経て、現在、医療法人ハンス理事長。元岡山大学医学部臨床教授。医療と並行して学習塾長井ゼミハンスを経営するなど医療と教育のエキスパート。テレビ出演や講演などで幅広く活躍。

     

    コラムのまとめはこちらから link-out.png

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