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  • 【長井先生コラム】「激増する最近の不登校事情」
  • 【長井先生コラム】「激増する最近の不登校事情」

    2025.01.30

    Dr.長井の子育て&家庭教育マニュアル

     

     不登校の状態(30日以上学校を欠席)にある小中学生は昨年34万人。小学生は10年前の5倍、中学生は2.2倍になり過去最高を更新しています。もちろん高校生も6.8万人とこれまた過去最高。不登校の原因は、イジメだけではなく、学校生活にやる気が出ないとか人目が怖いなど多様化しています。

     

     私は塾をやっている心療内科医ということで多くの不登校のお子さんの診察をしていましたが、不登校になるキッカケは本当に些細なことで、長期間の原因は保護者側にある場合も少なくありません。親は「学校に行かないことはよくないことだ!」という意識が強く、実際「学校に行きなさい!」と言えば言うほど不登校の期間は伸びてしまいます。

     

     学校は何をするところでしょう? 勉強を学ぶところだけではありません。いままで親の保護下で自分中心に生きていた子が、学校という場所で、多くの同世代の子たちと一緒に生活することで自分の感情のコントロールや相手への思いやりを学びます。さらに、人類が数千年かけて作った膨大な英知を学ぶことにより、将来の自分が果たすべき役割、ひいては将来の夢を見つけるところでもあります。

     

     集団教育には良い点と悪い点があります。いろいろな個性を持つ子供が学校という同じ環境で同じように教育されると《個》よりも《和》が重視されるため、各生徒の個性を伸ばすことは難しいでしょう。かといってずっと家にいて勉強だけできても、社会に出れば他の人たちとうまくやっていけるはずがありません。それなりに集団教育は必要なのです。

     

     不登校にならせないためには、次の3つを守ってください。
    ①何を考えているの? などと心に介入しないこと
    ②就寝時間や食事の時間など日常生活の規則は守らせること
    ③子供が話し始めたらしっかり話を聞いてやること
    子供との信頼関係が不登校を防ぐ特効薬です。

     

    プロフィール
    大学卒業後、数々の職業を経て広島大学医学部に再入学、予備校衛星講師として東京出講、参考書執筆。一方で精神科病院を経て、現在、医療法人ハンス理事長。元岡山大学医学部臨床教授。医療と並行して学習塾長井ゼミハンスを経営するなど医療と教育のエキスパート。テレビ出演や講演などで幅広く活躍。

     

    コラムのまとめはこちらから link-out.png

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