【長井先生コラム】「子供に嘘をつくなと教えるべきなのでしょうか?」
2025.07.22
子供は小学3年生くらいまでは、親にも友達にも正直に自分の思ったことを話します。しかし、小学校高学年か中学生以降になると『思ったことをそのまま話すと相手の機嫌を損ねる』ということを学びます。親に対しても然り…親に本当のことをいうと親が不機嫌になるから嘘を言った方がいいという知恵がついてきます。
学校に行く目的は、勉強だけではなく、同じ年頃の人との付合い方を学ぶことにあります。家庭では決して学ぶことはできません。
嘘をつくことがいいのか? と言う問いに対して、全く嘘をつかなければ円滑な人間関係を営むことが不可能になるというのが正解でしょう。
嘘には、子供の可愛い嘘から大人の悪質な嘘までいろいろな種類があります。人は嘘を言うと相手に対し申し訳ないという気持ちがどうしても表情や仕草に出てしまい、嘘だとわかってしまうことが多いのですが、中には嘘をつくときに全く自分の感情を表に出さない人もいます。人から慰められて涙を流しながらも、心の中で「あっかんべー」と舌を出している人もいるのです。
噓をつくのは悪いことだ』と子供に教えることは悪いことではありませんが『嘘をついても良い』とは子供に言えません。子供自身が他者との付き合いの中で学んでいくしかないのです。しかし相手の心を傷つけるような悪質な嘘はつかないように教育すべきです。
私は心療内科医としてだけではなく、経営者としていろいろな人と接してきました。己の私利私欲のために信頼されている人を騙し平気な顔をしている人も多くいました。そういった「人の道を外れている人たち」には『向天吐唾』天に向かって唾を吐けばいつかは自分に降りかかる…と言う諺を心の中で呟きました。子供には決してそんな人間にはなってほしくないものです。