【教えて歯医者さん🦷】入れ歯の歴史
2021.11.19
毎週月曜日の13時台にFM東広島(89.7MHz)で放送中の「教えて!歯医者さん」。歯にまつわるいろんな情報をお届け😬。
今回は、さくらファミリー歯科 乾孝史先生に「入れ歯の歴史」について話をお聞きしました。
入れ歯はいつからあるの❓
日本の入れ歯の歴史はヨーロッパより200年も早くて、16世紀半ば(室町時代~安土桃山時代)には「噛める総入れ歯」が実用化していました。その頃の入れ歯は木を彫刻して仕上げた「木の入れ歯」で、一番よいとされるのはツゲで、強くて割れにくく、抗菌作用があり、不潔になりにくい上に彫刻しやすく、肌触りもよかったようです。日本に残る一番古い入れ歯は、1538年に没した中岡テイのもので、お歯黒が施されていたことが判明しています。木の入れ歯は仏像を作る職人が片手間に始めましたが、江戸時代には「入れ歯師」と呼ばれる専門職業として定着。お殿様や身分の高い人の求めに応じて、ロウであごの型を取って、ツゲの木を彫刻して入れ歯を作っていたようです。前歯には人の抜けた歯や動物の骨などを絹糸で台にくくり付けて、奥歯は金属の釘を何本も打ち付けてよく噛めるようにしてありました。現存する当時の入れ歯を見ると今の入れ歯に驚くほどそっくり。江戸時代おそるべしですよね。