【教えて歯医者さん🦷】先天性無歯症の治験について
2024.06.06
毎週月曜日の13時台にFM東広島(89.7MHz)で放送中の「教えて!歯医者さん」。歯にまつわるいろんな情報をお届け😬。
今回は、往診歯科 おだ 山木戸隆子先生に先天性無歯症の治験についてお答えしていただきました。
人には乳歯と永久歯があり、最初に生えてくる乳歯は順々に永久歯に交換され、最終的に永久歯が抜けたあと何もない状態になる、というのが人間の歯の一生です。歯を失った場合、その本数にもよりますが、現在は入れ歯、もしくはインプラントで代わりのものを作る治療しかありません。しかし、このたび大阪の北野病院で、「歯のないところに歯を作る」治験についての発表がありました。外胚葉異形成という先天性の病気の症状のひとつに、歯の欠損などがあります。先天性無歯症に対しての治験は、歯の本数の少ない人の遺伝子を調べて、「歯が生える、作られる」ように誘導する治療です。今回の歯をつくる方法は、歯の細胞で作るのではなく、もともとある歯の芽に薬をうって育てる治療なので、遺伝子治療として扱われます。
今はヒトでの治験の準備中で、入れ歯のヒトの歯を再生するのはまだ先になりますが、おそらく明るい方向性が見出されており、インプラントの次の新しい治療法として、私も注目しています。
毎週月曜日の13時台FM東広島で放送中