【5歳の子ども】何度言って聞かせても爪かみをやめません。このまま大人になってしまったらどうしよう、と不安です。

2021.05.29

今回は5才のお子さんの爪かみについてのご相談についてお答えします。

相談６月

Question

５歳のわが子が自分のつめをかみます。何度も言って聞かせ、その時は理解しているようですが、なかなかやめてくれません。このままやめられず大人になったらどうしようか、と不安です。

Answer
爪かみは子どもによく見られる癖です。
爪かみの原因は緊張や不安を感じる時や、気持ちが落ち着かずイライラする時、何をして良いか分からない退屈な時などによく見られます。
特に今、コロナ禍での生活でパパやママとしては、感染予防の点からも爪かみをいつも以上になんとか止めさせたいと考えている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか？

いけないと分かっているのに、なぜ爪かみをしてしまうのか？
爪かみは子どもたちが不安や緊張、そわそわした気持ちをなんとか落ち着かせようと無意識にやっている工夫です。
子どもなりに頑張っている証拠なのです。

この、心を落ち着ける工夫を、無理やりやめさせるとどうなるのか。
また別の癖や行動でなんとか頑張ろうとします。
例えば爪かみはやめたけど、抜毛が始まったとか。

また、注意すればするほど「やってしまう自分はダメな自分」「ママに怒られてばかりの私は悪い子だ」など、どんどん自己肯定感が低下し、不安や緊張も逆に大きくなってしまいます。

ではどうしたら良いのか。
今のお子さんの状況をよく観察してみましょう。
どんな時に爪かみが出ていますか？
お子さんはどんなことに困っていたりストレスを感じたりしているでしょうか？

爪かみの対応で大切なのは、ストレスや不安が少しでも減るように環境を整えてあげること。

しかし、幼稚園や保育所でのお友達関係などでストレスを感じている場合、先生に相談はできますが、パパやママが直接ストレスを軽減することはできません。
そんな時はどうしたら良いのか。

子どもたちはストレスを遊びの中で発散しています。
爪かみの頻度が増え、家庭でその原因が分からない時には特に、お子さんの好きな遊びにしっかり付き合って、しっかり遊ばせてあげましょう！
爪かみの対応は焦らずに、まだ言葉で気持ちや状況を伝えることの難しい子どもたちのストレスを教えてくれる大切なサインだと考えましょう。
ゆったりとした遊びの時間を子どもたちと一緒に過ごしてみてくださいね。
<回答>
土居和子
臨床心理士
公認心理師
社会福祉士
東広島市教育委員会スクールソーシャルワーカー
広島県教育委員会スクールカウンセラー
広島県乳幼児教育支援センター保育ソーシャルワーカー